1.和名 | ツチクジラ |
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2.科目 | 鯨目ハクジラ亜目アカボウクジラ科に属する海生哺乳動物 |
3.学名 |
Berardius bairdii |
4.地方名 |
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5.アイヌ語名 | |
6.英名 | |
7.ロシア名 | |
8形態・生態 |
特徴: | 体長11-12m。頭部の外見上の「おでこ」にあたる部分が明確で、長い「クチバシ」を持 ち、巨大なイルカのような姿をしている。下顎ののどに2本の溝があり、下顎のクチバ
シ 先端に、外から見える1対の歯が生えている。体の大部分は黒褐色で、下顎の下と腹部 に 白色の不規則な斑紋がある。頭部と背部には、引っかき傷が多く、白灰色の筋となって
残っている。背びれは体の後方にある。ふつう、尾びれの中央に切れ込みがない。 数頭から十数頭の群れをつくる。海の深いところにいる餌生物を捕食するため、30分か ら1時間以上もの時間、長く深く潜水する。その後、一斉に水面に浮上してしばらく呼 吸 を整え、次の潜水に備える。 |
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生息地: | 北極海を除き、北太平洋とその周辺海域に分布する。 |
その他: | 国際捕鯨委員会による捕獲規制対象外の種で、日本の小型沿岸捕鯨業において年間64頭 まで捕獲されている。北海道では、網走と函館で水揚げが行われ、加工・地元消費に利
用されている。 最近の根室海峡の日本側では、北部(知床半島北東岸の羅臼-相泊沖)で、流氷明け前後 の 時期と夏にときどき観察されることがある。また、海峡中央部の標津沖でも、過去、本 種と思われるクジラの漂着、漁網への迷入の例がある。 |
9.利用 | |
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10.メッセージ | |
とても長い潜水をするので、探すのに苦労するかもしれませんが、ゆっくり、じっくり
観察したら、きっと興味深いクジラかもしれません。迫力あるツチクジラの写真、標津
百科事典に掲載しませんか? お待ちしてます。
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11.写真・図版 | |
![]() 上図:ツチクジラ (著作:佐藤晴子) |
12.参考図書 | アンソニー・マーティン(編著)、粕谷俊雄(監訳). 1991.「クジラ・イルカ大図鑑」.平凡社. 笠松不二男、宮下富夫. 1991. 「鯨とイルカのフィールドガイド」. 東京大学出版会. 加藤秀弘(監修). 1996. 「わくわくウオッチング図鑑9 クジラ・イルカ」. 学習研究社. 佐藤晴子. 1998.「最近、根室海峡に出現する鯨類について」(未発表資料) |
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13.著者 | 筆者名: 佐藤晴子 連絡先: 東京都千代田区九段南2-5-9-502 電子メール: DZF14072@nifty.ne.jp 執筆日: 1999/10/11. |
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