1.和名 | ハタハタ |
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2.科目 | |
3.学名 | |
4.地方名 | |
5.アイヌ語名 | |
6.英名 | |
7.ロシア名 | |
8形態・生態 | |
分類はスズキ目ハタハタ科に属する。体はやや細長く、鱗、測線が無い。口は大きく、斜めに上向く。下顎は上顎より突出し、鰓蓋に5本の鋭い棘を持つ。背鰭は2つで、離れている。第1背鰭は三角形で高く、尻鰭は長い。体の背縁は黄褐色で、不定形の黒褐色の斑紋を持ち、腹側は銀白色。
朝鮮半島東岸から沿海州、サハリン、カムチャッカを経て、北米のシトカまで北太平洋北部に広く分布し、水深450m以浅の大陸棚に生息。日本近海のハタハタは4系群に大別され、北海道周辺においても更に7つの主産卵場により系群分けされ、標津町近海のハタハタは根室海峡部の系群とされる。 雌雄ともに満2歳から産卵に加わる。通常沿岸水温が10℃以下になる11月下旬〜12月上旬が産卵期とされる。産卵は短期間に水深1〜10mの岩礁域に接岸し、ホンダワラ類等の枝分かれ部分に卵塊を産み付ける。 抱卵数は体長15pで約1000粒、20pで約2400粒、付着沈性卵で卵径2.6〜2.9o、卵は海水中に放出されると、粘着腺が溶解、凝集し、4p前後の卵塊となる。一卵塊当たりの卵数は平均1000個、色彩は卵塊毎に異なる。(橙色、青色、緑色、青緑色、黄色、黄褐色、暗紫色、褐色等々) 孵化は産卵の翌年の3月〜4月で孵出稚魚の体長は12o前後で、浅海の中層域で約1月の浮遊生活を経て着底する。体長は1歳で6p、2歳で12p前後、3歳で16〜17p、4歳で19〜20p、雌は雄より成長が良い。 |
9.利用 | |
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標津町近海では主に小定置、底建網で漁獲されるが、漁獲量も少なく、漁期も短いため漁業地位は低かったが、単価の高い魚種であることから、栽培漁業の対象種として見直され、標津町栽培漁業推進連絡協議会により、資源増大を目的として、人工授精、漂着卵塊回収、卵塊収容による自然孵化放流事業等が実施されている。 旬は冬で、塩焼き、飯寿司、みそ田楽にして食する他、つくだ煮、味付け干し等に加工され、卵は 「ぶりこ」と呼ばれ、醤油漬け、煮付けにして食する。秋田名物の「しょっつるなべ」はハタハタを原料とした魚醤油を調味料にした鍋物で、独特の風味と「こく」を活かした料理である。 |
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10.メッセージ | |
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11.写真・図版 | |
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12.参考図書 | 北のさかなたち 北日本海洋センター 011−551−8511 前田圭司 1991年7月20日 |
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13.著者 | 筆者名 : 福家誠一郎 連絡先 : 根室支庁根室北部地区水産技術普及指導所 電子メール : 執筆日 : 2000/01/04 |
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