1.和名 スルメイカ
2.科目
3.学名
4.地方名
5.アイヌ語名
6.英名
7.ロシア名
8形態・生態
噛めば噛むほど味があり美味しいとされるスルメ、このほとんどがスルメイカから作 られ道南の松前・福島町で全国の約3/4を生産する馴染み深いイカである。

その昔、 産地では「海のゴミ」と言われるほど多く獲れたものである。また、外国では「デビル ・フィッシュ」(悪魔の子分)と呼ばれ言われもない扱いを受けていた。一方、函館市 では「市の魚」としてシンボルにしてる。今やイカは血中のコルステロールを抑えるタ ウリンを多く含む健康食品として評価が高くなっている。

分布・生態
分布は日本海を中心に日本周辺、南は南シナ海(ホンコン)、北はオホーツク海・カ ナダ西岸までである。

日本周辺には3〜4の系統群がある。これらの群には生まれた時 期の違いにより、冬生まれ・秋生まれ・夏生まれ、に区分される。北海道にやってくる イカは、この内「冬生まれ」が主体である。ここ根室海峡のイカは太平洋系群と考えら れている。

産卵場は分布域の南端で行われ、東シナ海・本州日本海・房総半島から九州 にかけての太平洋であるが、津軽海峡でも産卵が確認されている。従って根室海峡に来 遊するイカは餌を盛んに採りながら成長中の群である。卵は卵塊で産み出されるが、そ の形は直径80cm程度の膜で覆われた透明なラグビーボール状のもので、水中にプカプ カ浮かんでいる。まるで小宇宙的風船のようである。適水温は15〜23℃で4〜5日で 孵化する。卵は0.7mmの小さなもので1尾30〜50万個を産む。また、寿命は1年であ る。
9.利用
資源状況
平成7年の大漁時には日本全体で40万dが漁獲された。平成10年は20 万dである。ここ標津町では平成10年には1.6t、平成11年は0tと、ほとんど漁獲はな いが、隣の羅臼町ではそれぞれ238t、3,716tの大量漁獲があった。

利用加工
最近ではそぼろ製品の発売、イカ墨を用いたスパゲッテイ・煎餅・クッキ ー、さらには画材として活用されている。イタリヤやスペインではイカ墨の有名な料理 カラマレス・エン・ス・ティンタ(墨ソース煮)がある。また、ねり製品の開発研究が 行われている。イカ刺身は沢山食べられていますが、まれにアニサキスがいることがあ るので、肉を光りにかざして、いたら取り除いて戴きましょう。
10.メッセージ

11.写真・図版

引用:北の魚たち
12.参考図書 奥谷喬司:[改訂]世界有用イカ図鑑.鞄堅a電機製作所
13.著者 筆者名 : 中尾博己
連絡先 : 根室支庁 根室北部地区水産技術普及指導所 01538-2-3738
電子メール : 
執筆日 : 2000/01/24
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