1.和名 マナマコ
2.科目
3.学名
4.地方名
5.アイヌ語名
6.英名
7.ロシア名
8形態・生態
体は円筒状で、前端に口を開き、後端に肛門がある。体色から、アカナマコ、アオナマコ、クロナマコの3型がある。腹面には管足が3縦帯をなして密生する。触手はは20本あり、背面と側面のには大小の円錐型のいぼ状の足が不明瞭ながら6縦列をなす。普通、体長20〜30cm、幅6〜8cm。

アラスカ、千島列島、サハリン、北海道から九州までの日本各地に分布する。水深0〜40mの岩礁域に多く生息する。北海道で一般的にみられるものはアオナマコで、南方産に比べていぼ状の足が大きくて長い特徴がある。

雌雄異体で、産卵期は地域によってかなり差がある。北海道での産卵期は6月下旬〜9月上旬で、そのうち根室海峡では、7月上旬〜9月上旬である。 受精卵は約40時間後に孵化して、浮遊生活を送った後、底生生活へ移行する。受精から稚ナマコになるまで約20日間を要する。

マナマコは、泥土中の有機物などを餌とする。再生力が強く、前後に2つに切断すると、それぞれ独立の個体となって再生し、成長することがある。  
9.利用
八尺と呼ばれる小型桁網て漁獲され、北海道における平成9年の漁獲量は、1,124トンであった。標津では、資源の減少のため現在禁漁中であるが、平成5年には23トンの漁獲量があった。

マナマコは筋肉と内臓を生あるいは酢の物、酢漬け、塩漬けにして食べる。腸の塩辛 “このわた”は有名な珍味である。そのほか、筋肉を乾燥した“いりこ”、生殖巣を乾燥した“くちこ(このこ)”がある。マナマコを味付け後、ワサビあえした“こだたみ”は日本で最も古いナマコ料理の一つである。 
10.メッセージ

11.写真・図版

引用:北のさかなたち
12.参考図書 北のさかなたち(発行所:北日本海洋センター)
13.著者 筆者名 : 神野 英彦
連絡先 : 根室北部地区水産技術普及指導所
電子メール : 
執筆日 : 2000/01/26
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