1.和名 ヒトデ類
2.科目
3.学名
4.地方名
5.アイヌ語名
6.英名
7.ロシア名
8形態・生態
棘皮動物という動物群に含まれ、この中にはウニ、ナマコもいる。

ヒトデ類は放射相称で石灰質の内骨格と管足系という運動器官をもっている。体は星形で、中央の盤と多くは5本からなる腕があり、下面に口を開き、口から各腕の中央に溝がのびている。これを歩帯溝といい、管足はこの溝に発達する。雌雄異体で水中で受精が行われ、幼生はビピンナリアと呼ばれる。浮遊生活の後、底生生活に入る。  ヒトデ、イトマキヒトデなどは普通に海浜でみられ、再生力が強く、肉食性である。多産するものは肥料にされる程度で、むしろ有害種としてみるべきものが多い。砂中に埋もれ、または岩石の下に生息し、強力な管足を用いてホタテガイ、アサリなどの二枚貝を襲って食害する。

ヒトデ:
5本の腕をもち、腕の長さが20cm以上にも及ぶ大型種である。腕は基部が太く、先端は細い。背面は丸くふくらみ、腹面は扁平。体色は変異が多いが、紫ないし藤色の斑点をもつか、または黄白色である。北太平洋から北海道、東北地方に多く生息する。ヒトデが餌としているものは主に底生動物で、貝類・エビ類・カニ類・ゴカイの類、魚類などであるが、その中でも二枚貝と巻貝が最も多い。大型二枚貝を捕食するときの行動は、管足で二枚貝を捕らえ、体を屈曲させて砂から取り出し。強い吸着力のある管足の力で貝殻を開き、胃を反転して体外にだして貝の軟体部を食べる。根室海峡では、ホタテガイやアサリなどが食害にあっている。

ニッポンヒトデ:
大型で腕の長さは20cm以上になり、ヒトデに比べると腕は細長く伸びている。背面は黒い地に黄色い棘やいぼ状の突起が散在し、腕の中央では1列に並んでいる。北海道と本州の日本海側に分布し、岩礁地帯の磯から水深200mの砂地の海底まで生息している。ヒトデ同様、ホタテガイの大敵である。

イトマキヒトデ:
腕の切れこみがはなはだ浅く、ほぼ五角形の糸巻き状をしている。体の直径は9cmほど。背面は山形にゆるく隆起し、腹面は扁平。背面には顆粒状の短棘が規則正しく並び、藍黒色の地に大きな燈赤色の斑紋があ不規則に散在する。腹面は燈赤色である。日本各地の沿岸の浅海岩礁上に普通にみられ、アワビの稚貝などが食害にあっている。  標津海域でみられるその他の種類として、エゾスナヒトデ、アカヒトデ、ニチリンヒトデ、ユルヒトデなどがいる。
9.利用

10.メッセージ

11.写真・図版

ヒトデ

ニッポンヒトデ

ニチリンヒトデ
12.参考図書 原色日本海岸動物図鑑(保育社)
水産動物学(恒星社厚生閣)
北海道海辺の生きもの(北海道新聞社)
13.著者 筆者名 : 神野 英彦
連絡先 : 根室北部地区水産技術普及指導所
電子メール : 
執筆日 : 2000/01/28
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