1.和名 ホタテガイ
2.科目
3.学名 Patinopecten (Mizuhopecten) yessoensis (Jay)
4.地方名
5.アイヌ語名
6.英名 Japanese scallop
7.ロシア名
8形態・生態
形態と各部の名称:
ホタテは海扇とも言われるようにうちわのような形をしています。 江戸時代には大きく口を開き、まるで帆立船のように泳ぐと考えられていて、この名が ついたそうです。

殻にはちょうど木の年輪のように年齢を表わす輪ができます。他の二 枚貝と違い一つだけ大きな貝柱もち、その脇に白っぽい小さな貝柱がついています。こ の小柱は瞬間的に大きな力で閉まろうとするので、ホタテを開く時はここを傷つけると 比較的簡単に開く事ができます。

貝柱にはグリ−ゲンというエネルギ−の源が蓄えられ ていて、これが多いと水分が少なく、うま味成分(アミノ酸)が多いのでおいしさ目安に なります。最近の研究ではホタテのグリコ−ゲンには抗ガン作用があるという話もあり ます。

ウロ(中腸線)は暗緑色をした胃と肝臓をかねた臓器で、食べた餌はここで消化吸 収されます。ですから、貝毒原因プランクトンを食べてしまったホタテはこの場所が一 番毒性が高くなり、また、重金属のカドミニウムを含んでいますので食用には適しませ ん。

ホタテはオスメスが分かれていて、子(生殖巣)が春に白っぽい色になるのがオスで、 赤っぽくなるのがメスです。たまには、まだら模様になって両方を持ったものもいます (おかま、おなべ?)。ヒモ(外套膜)には触手の他、たくさん黒い点状の目がついていま す。この目はイカやタコに次いで良く発達していますので、ヒトデ等の害敵がやってく る様子を監視しているのかもしれません。

生態:
標津沖では6月中旬頃に水温が上昇し始めると日本で一番遅い産卵期を迎えます。 産卵後、30〜35日間浮遊幼生といってプランクトン生活を送った後、足糸で海中の 海藻、石などにつかまり、やがて1cmくらいになると足糸を切り海底の生活に移りま す。ですから、標津沖合には標津よりもっと北側のオホ−ツク海で生まれたホタテが海 流にのってたくさんやって来ます。底生生活にはいると、植物プランクトンやその死体 等を食べて成長し、約4年後には立派なホタテになります。
9.利用

10.メッセージ

11.写真・図版

12.参考図書 世界文化社「決定版 生物大図鑑 貝類」、
北日本海洋センタ−「北の さかなたち」、
(株)北海水産新聞社「新版ホタテ貝取引の手引」
13.著者 筆者名 : 佐藤詩朗
連絡先 : 標津漁協
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